日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第14回大会
セッションID: P1-15
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ポスターセッション1
反復閾下単純接触による商品評価の低下(2)
*河原 哲雄
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抄録

靴の写真画像を題材に,閾下呈示による反復単純接触が商品評価におよぼす影響を検討する実験を行った。閾下単純接触は,数字の偶奇性判断課題においてマスク呈示の直前に靴の写真画像を16ミリ秒間呈示することで実施した。2015年に発表した実験では,「購入したい」および「好き」という商品評価の中心的な次元において,閾下呈示の頻度が多くなるほど評価が低下するという通常の単純接触効果とは逆の傾向が観察され,ディストラクタ評価低下効果に類する現象が生じた可能性が示唆された。今回発表する実験では,閾下呈示時の偶奇性判断を削除する条件(実験1)およびキー押し反応を削除する条件(実験2)で実験を実施した。その結果,閾下呈示の頻度が多くなるほど商品評価が低下する現象は再現されなかったが,通常の単純接触効果も見られなかった。

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© 2016 日本認知心理学会
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