主催: 日本認知心理学会
会議名: 日本認知心理学会第23回大会
回次: 23
開催日: 2025/05/31 - 2025/06/01
視覚的長期記憶が詳細な情報を長期間保持可能であることは知られているが(Brady et al.,2008),聴覚的記憶,とりわけ非意味的な音声情報(声色やイントネーションなど)の保持特性については未解明な点が多い。本研究は,寺澤・太田(1993)の間接再認手続きを基に,偶発的学習が非意味音声情報の長期記憶保持に及ぼす影響を検討した。日本語母語話者22名を対象に日常的に耳にする挨拶音声(「おはよう」)を呈示し,呈示回数(0回または2回)が2週間後の再認成績(ヒット率・虚再認率)に与える影響を測定した。その結果,呈示回数が多いほどヒット率および虚再認率が有意に高かった。以上から,偶発的に聴いた非意味音声情報でも反復呈示により長期間保持される可能性が示され,音声認識や言語学習,社会的コミュニケーションの研究への応用が期待される。