コンクリート構造物の施工中に充填不良による空洞や豆板,ひび割れ,初期凍害など思わぬことから不具合を生じることがある。不確実な補修や対応などが行われた結果,時間の経過とともにそれが初期欠陥としてコンクリート片の剥離や落下といった変状を生じさせていることが少なくない。この施工時における不具合についてきちんとした対応を行うことが重要である。本報告は日本コンクリート工学会において,施工中に生じた不具合を放置せずに初期欠陥としないための対処の方法について検討を行ったものである。その活動の成果として取りまとめた報告書の内容について報告するものである。