1974 年 12 巻 12 号 p. 14-25
ひびわれを生じた鉄筋コンクリートゲルバー橋のヒンジ部を取り壊し, コンクリートを打設し直すことによって補修した。コンクリートは減水剤, 石灰系膨張材を併用した高強度, 無収縮コンクリートとし, 打継ぎ面にはエポキシ接着剤を塗布し, せん断補強用にレジンアンカー筋を配置した。固定端のアンカー筋がボンドで固定されていたことにより, 応力集中による疲労破壊が生じたと考えられたので, アンカー筋を主げたばかりでなく横げたにも分散し, 吊りげた埋込み部をボンドレスとし, わずかに変位を許す構造を採用した。