1993 年 31 巻 6 号 p. 33-44
日本初の開閉式ドーム屋根で覆われた, 直径約200 mの大規模スタジアムである福岡ドームは, 1993年3月31日に竣工し, 使用を開始している。切断球殻3枚で構成され1枚の重量約4000 tの屋根をスムーズに開閉するために, 屋根を支持する構造体には, 精度・強度など厳しい性能の確保が求められた。さらに施工期間が, わずか24か月という超短工期であった。このような制約を克服するため, 設計段階から複合化・省人化工法を積極的に採用した。以下, その概要について報告する。