カウンセリング研究
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原著
大学生における自己変容の捉え方と自己変容の実現,心理的適応の関連 ―葛藤に着目して―
千島 雄太
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2014 年 47 巻 4 号 p. 185-195

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抄録

本研究の目的は,第1に,大学生が自己変容をどのように捉えているかを明らかにすること,第2に,自己変容の捉え方と自己変容の実現や心理的適応との関連を明らかにすることであった。大学生71名(男性23名,女性47名,不明1名;平均年齢19.30歳,SD=0.82)を対象に,自己変容の捉え方に関して自由記述形式の予備調査を行った。記述を分類した結果,4カテゴリーが得られ,先行研究で指摘されていた内容を含めて項目を作成した。続いて,大学生400名(男性156名,女性242名,不明2名;平均年齢20.35歳,SD=2.12)を対象に本調査を行った。その結果,自己変容の捉え方は因子分析によって,[不安・葛藤][期待][困難][両価的評価][他力]に実証的に分類された。次に,独立変数を自己変容の捉え方,従属変数を自己変容の実現,自尊感情,時間的展望とした重回帰分析を行った。その結果,[不安・葛藤]と[困難]が,自己変容の実現や自尊感情,希望,現在の充実感と負の関連が示された。これらの結果を踏まえて,変われずに悩む大学生への支援の方向性が議論された。

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© 2014 日本カウンセリング学会
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