都市計画論文集
Print ISSN : 1348-284X
第39回学術研究論文発表会
セッションID: 30
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都市整備行政から見た地方行政システムの改革における都市圏共同体の意義と課題
モンペリエ都市圏共同体を事例として
*岡井 有佳大西 隆
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抄録

1999年フランスで創設された都市圏共同体は、都市整備をひとつの権限とする、基礎自治体間での広域行政組織のひとつである。この論文は、フランスの広域行政組織の変遷を概観し、都市圏共同体の制度創設の背景と仕組みについて言及した上で、都市計画行政における役割を明らかにするとともに、モンペリエ都市圏共同体を例として、都市圏共同体の現状と課題について考察を行った。この研究から、生活圏である「都市圏」すべてのコミューヌによる都市圏共同体の設立には課題を残すものの、「都市圏」を単位とする都市圏共同体は、都市計画の決定主体であるとともに、中央政府と契約行為を行う「都市圏契約」という実現手段と独自の財源を持つことから、都市整備行政において重要な役割を担っていることがわかった。

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© 2004 公益社団法人 日本都市計画学会
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