都市計画論文集
Print ISSN : 1348-284X
第39回学術研究論文発表会
セッションID: 33
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大公園における利用者の評価構造に関する検討
前橋市の総合公園を事例として
*塚田 伸也湯沢 昭
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抄録

本研究では,大公園の利用に着目し,歴史や文化財,既存の樹林などのポテンシャルが有効に施設緑地として活用されている前橋市の大室公園を事例に利用特性,満足度における評価構造,利用で得られた心理的効用及び再利用への評価の影響を階層的かつ定量的に研究を進めたものであり,以下の知見を得ることができた。(1)大公園の利用実態調査を行い,地方都市圏における公園利用者の入退利用時刻,誘致圏及び滞在時間の実態を把握した。また,利用施設毎に利用率と満足率を調査することにより施設利用の特性を概観した。(2) 園内でのアクセスや公園の有する緑のポテンシャルが大公園の総合満足度に特に影響を与える要素であり,設計から管理に至るまでトータルに捉えた快適性を実現することが有効であると考えた。(3)利用時における意識動機と利用を通じての評価(再利用意識),公園の総合満足度,諸活動の評価,心理的な価値を階層的に捉えた大公園の総合評価構造をモデル化し,各要素間の影響について定量的に把握することができた。

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© 2004 公益社団法人 日本都市計画学会
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