シーニックバイウェイ北海道とは,道をきっかけに北海道固有の景観,自然,文化等の地域資源を最大限に活用し,個性的な北海道を実現するための取り組みであり,道路の美しい景観づくりが主要なテーマの一つとなっている. 本研究では,「シーニックバイウェイ北海道」で指定されているルートにおいて,車で走行した際に見ることのできる連続した道路景観をシークエンス景観として捉え,定量的に評価するとともに,シーニックバイウェイルートに代表される北海道らしい道路景観の特徴を類型化し,明確にすることを目的とした. 定量的評価手法には,フラクタル次元を用いて,道路景観の複雑さを評価するとともに,道路景観の構成要素から主成分分析を行い,道路景観の特徴を3タイプに類型化し,北海道らしい道路景観の特徴を明確にすることができた.また,シークエンス景観構造は,2つのモデルルートにおいて求めたフラクタル次元と占有率及び,道路景観タイプの変動から,その特徴を明確することができた.