日本都市計画学会中部支部研究発表会論文集
Online ISSN : 2435-7316
コミュニケーション不安と納得度の関係からみるコミュニケーションの働きとファシリテーターについての考察
島田 壮一郎秀島 栄三
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2020 年 31 巻 p. 51-56

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抄録

ワークショップには多様な主体が参加しており,そのような中でコミュニケーションが円滑に進むことが重要である.本研究では参加者のコミュニケーション不安と納得度にどのような関係があるかを分析した.さらにグループごとに異なる属性のファシリテーターを置き,グループ間のコミュニケーション不安および納得度を比較した.結果として,ワークショップの場において感じるコミュニケーション不安は結果に対する納得度だけでなく時間配分に対する納得度とも関係があることが分かった.また,少人数という状況においてコミュニケーション不安が低い参加者は時間配分の納得度が低いという結果から,時間不足で議論が物足りないと感じる参加者に対して時間内に議論を的確にまとめることが重要であると言える.さらに,有識者のいるグループにおいてコミュニケーション不安が高かったり,納得度が低かったりすることからファシリテーターが有識者の場合は参加者を委縮させる可能性があることを考慮しなければならない.また,コミュニケーション不安を下げることを目的とするファシリテーション技法を考察した.

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© 2020 公益社団法人 日本都市計画学会 中部支部
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