日本都市計画学会中部支部研究発表会論文集
Online ISSN : 2435-7316
百貨店撤退後の跡地活用実態に関する研究
中心市街地活性化基本計画との関係性について
西山 晃太山﨑 晋
著者情報
研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

2022 年 33 巻 p. 47-48

詳細
抄録

近年,中心市街地に多く立地する百貨店の閉店・撤退が相次ぎ,中心市街地の空洞化が社会的課題として挙げられている.このような状況下で,中心市街地活性化基本計画(以下,中活)の中で中心市街地の活力向上に資する様々な事業が計画され実施されている.そこで本研究では,百貨店の跡地活用実態と跡地活用に関する中活事業の支援策との関連性を明らかにすることを目的とする.はじめに,撤退した百貨店の立地から,中活区域に該当する事例を把握し,中活認定前後での活用時期を把握した.次に,中活認定後の跡地活用実態を再開発事業・暮らし・にぎわい再生事業等の支援策や行政・民間・再開発組合等の事業主体や跡地用途分類との関連を明らかにした.以上の結果,集約型都市構造を目指す中活が百貨店立地区域内で認定される傾向にあることが示唆され,地域の核となる商業施設や公益的施設等の様々な都市機能増進施設が一体的に整備され,地域全体の付加価値を向上させる跡地活用がなされていることを明らかにした.

著者関連情報
© 2022 公益社団法人 日本都市計画学会 中部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top