抄録
本研究の目的は、住民主導による景観保全活動を展開している神戸市・塩屋地区の取り組みを分析し,景観保全の実践構造概念モデルを提案することである.
平成16年に公布された景観法により,地域独特の景観や風土の保存を目指したまちづくりの動きが推進されていった.その中で住民主導による景観保全の機能や役割に関する研究はされてきたが,いずれも実際に活動が行われている1つの地域を対象としてそのプロセスを解明したものではない.
本研究はそれらのことをふまえながら,2006年より住民主導型の景観保全活動が行われてきた塩屋地区を対象地とし,その手法を明らかにすることによって住民主導による景観保全活動の新たな知見を得ようとするものである.