2020 年 18 巻 p. 61-64
本研究の目的は、都市間格差が課題となっている欧州において、衰退コミュニティにおける再生手法の特徴を明らかにすることである。EUで実施されてきた都市再生プログラムであるURBACTに着目し、1期から3期までのテーマの変遷と、各都市で実践されている再生手法を明らかにすることで、欧州で最新のコミュニティ再生手法の特徴を明らかにすることを試みた。その結果①URBACTⅢでは小テーマの設定により、分野横断的なネットワークの形成が図られていること、②ネットワークの分析から、地域活動への参加促進と教育支援の2点が共通しているコミュニティ再生手法であるが、各都市や課題に応じた取り組みが求められていること、の2点が明らかとなった。