抄録
本研究では、立地適正化計画における防災指針の記載内容の特徴と要因を明らかにするために、全国291市町村によって作成された防災指針の記載内容を項目ごとに整理・分類し、インタビュー調査を実施した。その結果、防災指針の検討状況にばらつきがあることを明らかにした。その要因について策定の経緯、コンサルタントなどの委託業者の影響、市町村が抱える災害リスクや都市特性と地域性、市町村ごとの防災に対する考え方などであることがわかった。また、府や国に別の計画があることの管理者の違いなどから検討・記載が難しく防災指針の作成に苦慮していることがわかった。