臨床リウマチ
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原著
ステロイド抵抗性全身性エリテマトーデスに対するミゾリビンの効果
向井 正也近藤 真皆内 康一郎小泉 和輝
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2011 年 23 巻 3 号 p. 180-187

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抄録

目的:ミゾリビン(MZR)はループス腎炎に保険適応のある薬剤である.今回我々は,MZRの全身性エリテマトーデスに対する長期使用成績のステロイド減量効果を中心とした有効性と安全性ならびに効果予測因子を検討した.
対象・方法:対象は1997年から2006年に当科を受診したSLEの197例中MZRが投与された44例で行った.効果判定はステロイドの減量状況,臨床的因子の改善,再燃の有無,副作用の発現状況などを考慮しA-Fに分類した.
結果:有効以上は31例(70.5%)で,ステロイドの減量や臨床的因子の改善が認められた.ステロイドは,投与開始時17.8±11.8mg/日から評価時11.1±4.9mg/日まで有意に減量されていた.C3,C4,CH50,抗DNA抗体,SLEDAIは有意な変化は認められなかった.ただし,有効群(n=31)では有意にSLEDAIは改善した.
結論:MZRは比較的軽症なSLE患者や,SLEの寛解導入療法後などの疾患活動性が安定した時期に,ステロイドの減量効果を期待して用いるべき薬剤であると考えられた.

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© 2011 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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