臨床リウマチ
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原著
生物学的製剤投与中に人工膝関節全置換術を施行した関節リウマチ患者の臨床成績の検討
山下 文治小林 雅彦船越 登森 大祐伊藤 秀夫仲村 智糸井 恵山下 琢
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2013 年 25 巻 1 号 p. 28-33

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抄録

   生物学的製剤投与中の関節リウマチ患者における人工関節手術に際しては,手術の時期,感染,創治癒,関節炎の再燃などの問題点が指摘されている.生物学的製剤を開始後に人工膝関節全置換術(TKA)を施行して1年以上経過した15例,17関節を対象として,TKAの経過,周術期の変化,RA活動性の経過について検討した.手術時平均年齢は59.4歳であった.(結果)平均4.5年後のTKAの治療成績は良好で,感染や緩みなどの合併症を生じた例はなかった.周術期においても合併症はなく,関節炎の再燃もなかった.DAS28-ESRは生物学的製剤投与前,TKA術前そして術後1年と段階的に改善した.そして,平均約5年後も改善状態が維持されていた.生物学的製剤有効例では,変性が軽度であればTKAを遅らせることが可能であった.変性の進行している例では,RA炎症とADLの更なる改善が期待できるため,積極的にTKAを施行すべきであると考える.

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© 2013 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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