コンクリート工学論文集
Online ISSN : 2186-2745
Print ISSN : 1340-4733
ISSN-L : 1340-4733
杭頭に接合部を設けた降伏機構分離型鉄筋コンクリート造杭の開発
平石 久廣南谷 知輝平岡 太一藤原 章弘
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 22 巻 1 号 p. 1_23-1_31

詳細
抄録

基礎梁および杭の合理化のため杭頭とパイルキャップとの間に断面形状が円形となる接合部を設けかつその部分でエネルギー吸収を図った損傷軽減機構を有する鉄筋コンクリート造杭(以下,降伏機構分離型鉄筋コンクリート造杭)について報告する。杭頭部のヒンジ領域において,コンクリートの損傷を軽減するため主筋の付着を切り,曲げモーメントとせん断力に抵抗するために補助主筋を配した。また,杭頭の抵抗モーメントを低減するため,杭頭とパイルキャップとの間に面積が杭軸部の1/2となるような接合部を設けた。本研究では降伏機構分離型鉄筋コンクリート造杭の高軸力下における構造性能を検討するため,静的加力実験を行った。実験結果から高軸力下においてもすぐれた構造性能を有することを示した。

著者関連情報
© 2011 公益社団法人 日本コンクリート工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top