コンクリート工学論文集
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床板打設時までに生じるプレビームの応力損失と耐力・変形性状
持田 哲雄中山 信雄
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2011 年 22 巻 2 号 p. 2_11-2_22

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抄録

プレビームを大スパン建築に使用する場合,床板打設時までの存置期間に生じる下フランジコンクリートのクリープと乾燥収縮による応力損失は,プレビームの主要な設計荷重の一つとなる。このため,応力損失に関する厳密解と近似解を誘導し,縮小モデル試験体の計測結果に基づいて,下フランジコンクリートのクリープ係数と乾燥収縮ひずみを評価した。また,これらの値を用いて応力損失を算定することにより,プレビームのひび割れ荷重やひび割れ後の耐力・変形性状を精度良く評価できることを示した。さらに,こうした評価結果に基づいて,存置期間がひび割れ荷重等に及ぼす影響を検討し,存置期間の増加によりプレビームのひび割れ荷重が大きく低下することを示した。

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© 2011 公益社団法人 日本コンクリート工学会
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