2016 年 27 巻 p. 1-6
生分解性樹脂コンクリートは,微生物分解や水など様々な劣化要因の影響を受け,暴露期間の経過にともない強度が低下する新しいコンクリートである。我々は,生分解性樹脂コンクリートを矢板や杭材などの仮設資材に適用するために,強度低下傾向をモデル化し劣化推定式を作成することが必要であると考えた。そこで,本論文では,2年間に及ぶ暴露試験結果から,統計的手法の一つであり,製品寿命を表現する確率分布としてよく利用されるワイブル分布を用いて実験データを整理し,生分解性樹脂コンクリートの強度保持期間を予測した。