サイトメトリーリサーチ
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特別寄稿
消化器の癌幹細胞
石井 秀始原口 直紹竹政 伊知朗水島 恒和池田 正孝山本 浩文関本 貢嗣土岐 祐一郎森 正樹
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2010 年 20 巻 1 号 p. 7-10

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抄録

癌組織を構成する細胞は等しく腫瘍形成能を有するのではなく,腫瘍形成能を有する癌幹細胞と腫瘍形成能を有しない細胞に区別できるという癌幹細胞仮説が造血器腫瘍で提唱され注目されている。最近,この癌幹細細胞は固形癌の代表格である消化器癌でも示された。この概念は日頃の臨床現場で腫瘍の多様性の克服が癌治療の要を成すと実感している臨床家にとって理解し易いものである。癌幹細胞は自己複製しながら腫瘍としての造腫瘍性に重要な役割を果たす。そこでは,他臓器とも共通するヒト腫瘍の検定系の課題とともに,消化器癌に特徴的なマーカーの開発,分子のメカニズム解析などが必要となっている。今後癌幹細胞仮説の導入による新たな腫瘍学に基づいた消化器癌治療法の確立が期待される。

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