Drug Delivery System
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特集 “がんDDS製剤の臨床応用”  編集:濱口哲弥
CD30を標的とする抗体薬物複合体Brentuximab vedotin
矢内 友子
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2017 年 32 巻 2 号 p. 126-133

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抄録

Brentuximab vedotin(BV)はCD30を標的とする抗体薬物複合体であり、効能・効果はCD30陽性再発・難治性ホジキンリンパ腫と未分化大細胞リンパ腫である。BVがCD30発現細胞に取り込まれると、MMAEが微小管に結合しアポトーシスを誘導する。重大な副作用として、末梢神経障害、感染症、骨髄抑制、infusion reactionなどがあげられる。他の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性・安全性は確立していない。未治療HLと未治療CD30陽性成熟型T細胞リンパ腫を対象としたBV併用化学療法に関する国際第Ⅲ相臨床試験の結果が待たれる。

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© 2017 日本DDS学会
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