昭和歯学会雑誌
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放電加工を利用したCAD/CAMシステムの開発に関する基礎的研究 (第2報)
三次元複合NC加工機の試作とイオン交換水中での形彫放電加工特性について
宮崎 隆北村 政昭稲用 隆史鈴木 暎宮治 俊幸高橋 英和古屋 良一川和 忠治
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1991 年 11 巻 1 号 p. 70-77

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抄録

形彫放電加工, ワイヤ放電加工ならびに機械加工が可能な複合機能を有するNC (数値制御) 加工機を試作した.ワイヤ放電加工では従来の糸のこ式の二次元加工に加えて, 今回新たに電極ホルダーと滑車を用いて先端で加工する機構を開発し, 三次元のワイヤ放電加工が可能になった.単純なNCプログラムを作製して, 棒状電極を用いた形彫放電加工及び滑車を用いたワイヤ放電加工でNC加工が可能であった.今後は複雑な歯冠形状に対応するNCプログラムを製作していく予定である.本試作機の放電加工はすべてイオン交換水中で行われるので, チタンとステンレス鋼を用いて形彫放電加工特性を検討し, 従来のケロシン油中の加工と比較した.その結果, ステンレス鋼ではケロシソ油中の方が良好な加工特性を示したが, チタンにおいてはイオン交換水中の方が大きな加工速度を示した.

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