昭和歯学会雑誌
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昭和大学歯科病院冠橋義歯学講座におけるクラウン・ブリッジの統計的観察
平成10年度分について
柳沢 伸行樋口 大輔船登 雅彦和栗 邦治佐藤 正賢三島 立樹永瀬 友子梅沢 正樹川和 忠治
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2002 年 22 巻 1 号 p. 46-54

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抄録

本研究は, 平成10年度に昭和大学歯科病院クラウンブリッジ科で装着されたクラウンおよびブリッジに関して, その総製作数, 種類および割合, 支台歯の有髄, 無髄等を統計的に調査し, 歯冠補綴治療の現状を把握することを目的として行われ, 以下の結果が得られた.1.クラウンとブリッジの総数は988個で, クラウンが781個 (79.0%), ブリッジが207個 (21.0%) であった.2.クラウンにおいて最も多いのは全部鋳造冠の417個 (53.4%) で, 陶材焼付鋳造冠は153個 (19.6%), レジン前装鋳造冠は152個 (19.5%) であった.3.クラウンは前歯部ではレジン前装鋳造冠と陶材焼付鋳造冠, 小臼歯部では全部鋳造冠と陶材焼付鋳造冠, 大臼歯部では全部鋳造冠が大部分を占めた.4.ブリッジは臼歯部に52.2%, 前歯部から臼歯部にわたる部位に25.1%, 前歯部に22.7%装着されていた.5.ブリッジは前歯部, 臼歯部, 前歯部から臼歯部にわたる部位, いずれも1歯欠損2本支台歯が最も多かった。6.クラウンにおける保険診療は74.6%であり, ブリッジにおいては67.1%であった.7.クラウンの支台歯における無髄歯は87.1%, インプラント支台は2.4%, ブリッジにおいては無髄歯が67.8%, インプラント支台が2.3%であった.

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