2004 年 24 巻 2 号 p. 95-102
エアータービンハンドピースを介する院内感染を防止するため, 加熱媒体としてシリコンオイルあるいは流動パラフィンを用いるエアータービン専用の殺菌装置を開発し, Staphylococcusaureus (黄色ブドウ球菌) とEscherichia coli (大腸菌) を被験菌として殺菌効果を検討した.その結果, 130~140℃, 2-4分間の加熱処理によってハンドピース内の細菌を効果的に殺菌できることが明らかになった.これによってS.aureusと同程度の耐熱性を持つとされるB型肝炎ウイルスに対しても, 同等の処理で十分な不活化効果があることが示唆された.