昭和歯学会雑誌
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昭和大学歯科病院冠橋義歯学講座におけるクラウン・ブリッジの統計的観察
平成14年度分について
樋口 大輔菅沼 岳史佐藤 淑美佐々木 彩子山下 倫台吉田 耕平蛭間 有紀子須川 洋一船登 雅彦川和 忠治
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2006 年 26 巻 2 号 p. 191-199

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抄録

本研究は, 平成14年度に昭和大学歯科病院冠橋義歯学講座 (診療科名クラウンブリッジ科, 現在は歯科補綴科) で装着されたクラウンおよびブリッジに関して, その総製作数, 種類および割合, 支台歯の有髄, 無髄等を統計的に調査し, 歯冠補綴治療の現状を把握することを目的として行われ, 以下の結果が得られた.1.クラウンとブリッジの総数は739個で, クラウンが595個 (80.5%), ブリッジが144個 (19.5%) であった.2.クラウンにおいて最も多いのは全部鋳造冠の279個 (46.9%) で, 次にレジン前装鋳造冠の154個 (25.9%), 陶材焼付鋳造冠の151個 (25.4%) であった.3.クラウンは前歯部ではレジン前装鋳造冠と陶材焼付鋳造冠, 小臼歯部では全部鋳造冠と陶材焼付鋳造冠, 大臼歯部では全部鋳造冠が大部分を占めた.4.ブリッジは臼歯部に82個 (56.9%), 前歯部から臼歯部にわたる部位に38個 (26.4%), 前歯部に24個 (16.7%) 装着されていた.5.ブリッジは前歯部, 臼歯部, 前歯部から臼歯部にわたる部位, いずれも1歯欠損2本支台歯が最も多かった.6.クラウンにおける保険診療は64.2%であり, ブリッジにおいては66.7%であった.7.クラウンの支台歯における無髄歯の割合は87.7%, インプラント支台は6.7%, ブリッジにおいては無髄歯が78.6%, インプラント支台が0.8%であった.

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