1984 年 3 巻 2 号 p. 172-184
コンポジットレジンは前歯のみならず, 臼歯の1級, 2級修復にも応用されるようになり, 最近では臼歯用コンポジットレジンがあいついで開発, 市販されるようになってきた.そこで今回, 赤外線吸収スペクトル分析法を用いて, これら臼歯用コンポジットレジンと付属のボンディング材の組成分析を行い, ほぼ満足できる結果を得ることができた.また, 重合硬化によるIRスペクトルの変化を検討したところ, この変化はレジンの重合度を相対的に知るうえで重要な指標となることが示唆された.