昭和歯学会雑誌
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頬部に発生した多形性腺腫の2例
中山 佐和子吉田 広舘野 孝行根本 敏行大野 康亮道 健一立川 哲彦
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1988 年 8 巻 4 号 p. 482-487

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抄録

多形性腺腫は大小唾液腺に発生する唾液腺腫瘍であり, 小唾液腺では口蓋に多発し, 頬部に発生することは比較的少ないとされている.今回, われわれは頬部に発生した多形性腺腫を2例経験したので報告した.症例1は30歳, 男性, 左上小臼歯相当部頬粘膜部, 症例2は62歳, 女性, 耳下腺開口部上方頬部にいずれも境界明瞭, 弾性硬, 可動性で無痛性の腫瘤がみられた.腫瘤を局所麻酔下で摘出し, 病理組織学的に検索したところ, 良性多形性腺腫と診断された.症例1は術後5年目, 症例2は術後6年目の現在, 再発なく順調に経過している

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