日本皮膚科学会雑誌
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男性全身性エリテマトーデスの臨床像について―第2報:当科22例の統計的解析―
盛岡 奈緒子土田 哲也上田 純嗣大路 昌孝飯島 正文紫芝 敬子小川 喜美子石橋 康正
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1991 年 101 巻 10 号 p. 1149-

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抄録
男子全身性エリテマトーデス(SLE)22例の臨床所見を女子92例と比較検討した.皮疹としてはwidespread discoid lupus erythematosus,nodular cutaneous lupus mucinosis,検査所見では溶血性貧血,血小板減少,抗DNA抗体異常値,Coombs test陽性の所見が男子において女子より出現しやすく,またこれは男子SLE全体の特徴であるとともに男子Ⅱ群(重症型)の特徴でもあると思われた.男子Ⅰ群(軽症型)では筋症状の出現率が女子Ⅰ群より有意に高かった.一方,女子と比べ,出現しにくい症状,検査所見としてはLE profundus,凍瘡,livedo,血沈促進があり,総合的にみると血管炎,血行障害に関連した症状,所見は女子に比べて少ない傾向があった.
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© 1991 日本皮膚科学会
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