日本皮膚科学会雑誌
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手洗い時間による手表面細菌の除菌効果の検討―Full-hand touch plate法を用いて―
名村 章子西嶋 攝子朝田 康夫
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1992 年 102 巻 12 号 p. 1563-

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抄録

近年(1989年)米国Pennsylvania大学で考案されたFull-hand touch plate法と画像解析装置(Computerized Image Analysis)を用いて,手洗い時間による手表面の除菌効果を比較検討した.流水による手洗い時間を10秒,30秒,1分,3分間とし,手洗い前後に手掌をFull-hand touch plate用の培地に押しあて,37℃,48時間培養後コロニー占有面積を比較検討した.手洗い前を100として手洗い後の除菌率をpercent(%)reductionで表わした.結果は3分,1分,30秒,10秒の順で除菌効果は優れており,それぞれ76.4%,76.0%,65.5%,55.7%であった.手洗い時間10秒では55.7%と除菌効果は低く,1分では76%とかなり有効な結果であった.しかし3分間でも76.4%であり,手洗い時間は1分間もしくはそれ以上が必要と考えられた.また76%以上の除菌効果を得るためには殺菌消毒剤の併用が必要と考えた.

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© 1992 日本皮膚科学会
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