1997 年 107 巻 1 号 p. 21-
多臓器転移を生じた進行期乳房外Paget病3例に5-フルオロウラシル(5-FU)+シスプラチン(CDDP)の低濃度持続投与法(low dose FP療法)を施行した.CDDPは1日量5~10mgを8時間かけて点滴静注し,5~7日間連日投与とし5-FUは1日量800~1,000mgを8時間かけて点滴静注,5日間投与とした,3例ともに皮膚原発巣がほぼ完全に消退し,転移巣の縮小を認めPRを得た,同療法はPaget病に対し,比較的安定した効果を示す可能性があり,今後症例の集積が期待される.