日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
イトラコナゾールによる掌蹠膿疱症の治療
三原 基之葉狩 良孝森村 司中山 英俊石原 政彦安岐 敏行井上 忠典
著者情報
ジャーナル 認証あり

1998 年 108 巻 2 号 p. 139-

詳細
抄録

7例の掌蹠膿疱症の患者にイトラコナゾールの経口投与を試みた.全例とも初回導入量としてイトラコナゾール100mg/日を投与すると,2週間以内に膿疱の新生は止まり,紅斑・鱗屑性病変も軽快してきた.以後,維持量としてイトラコナゾール100mg~50mg/日を継続投与すると,紅斑,鱗屑の完全消失には至らないが,皮疹は落ち着いた状態を保ち続けた.ただし投与を中止すると数日後に膿疱の新生をみた.全例とも一般臨床検査には異常を認めなかった.

著者関連情報
© 1998 日本皮膚科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top