帝京大学皮膚科学教室を受診した太田母斑患者280名に対し,その性状等について統計的検討を加えた.受診年齢は20歳代が最も多く,男女比は1対4.5と女性に多かった.発症年齢は1歳未満が45%をしめ,その後6歳と12歳前後に小さなピークを認めた.色素の増強は10歳代後半にピークがみられる例が半数以上をしめた.色素斑の存在部位としては両下眼瞼と頬部に多く認められた.口腔メラノーシスは14%にみられ従来の報告とぼけ同じであったが,眼球メラノーシスは49%とやや低率であった.皮疹の色調としては青色調が最も多く,性状としてはびまん性が多数をしめた.