日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
原著
本邦における尋常性痤瘡のアンケートによる疫学的調査成績
林 伸和川島 眞渡辺 晋一中田 土起丈飯島 正文松山 友彦原田 昭太郎
著者情報
ジャーナル 認証あり

2001 年 111 巻 9 号 p. 1347-1355

詳細
抄録

本邦の小学6年生,中学生,高校生,看護学生,医学生を対象に,アンケート形式で尋常性痤瘡の調査を行った.その結果,尋常性痤瘡の症状が現在ある人は58.6%であった.思春期を終えるまでに,尋常性痤瘡に罹患する人は93.3%(男性91.9%,女性94.0%)と推測された.平均発症年齢は13.3±1.9歳(男性13.2±1.4歳,女性13.3±2.2歳)で,部位としては額に初発し,その後年齢が上がるにつれ,頬,顎と好発部位が移動することが示された.スキンタイプとしては脂性肌が多く,また,尋常性痤瘡患者群(既住を含む)では,家族歴を認めることが多かった.尋常性痤瘡の増悪因子としては,半数以上が睡眠不足と答えており,痤瘡の数の多い群ほど多数の増悪因子をあげていた.また小学生・中学生および男性は,発汗を尋常性痤瘡の増悪因子にあげているものが多かった.尋常性痤瘡と化粧の関係については56.1%が関係なしと答えていた.月経と尋常性痤瘡の関係では,看護学生,医学生では,半数以上が関係ありとし,月経前に悪化するものが多かった.尋常性痤瘡の治療については,薬局で薬を購入する人が36.1%,肌の手入れを心がける人が35.1%で,22.6%は放置していた.病院で治療を受けると答えたのは11.8%にすぎなかった.病院での治療に満足しているものは67.5%であった.

著者関連情報
© 2001 日本皮膚科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top