日本皮膚科学会雑誌
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原著
非活動性Crohn病患者に生じたステロイド抵抗性壊疽性膿皮症~当科における壊疽性膿皮症の集計を含めて~
佐藤 正隆花見 由華若槻 妙子菊池 信之坂井 絵里香大塚 幹夫山本 俊幸
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2009 年 119 巻 14 号 p. 3045-3050

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抄録

33歳男性.25歳時にCrohn病を発症したが,2005年以降は整腸剤のみで経過観察されていた.2007年11月から右下腿に有痛性潰瘍が出現した.2008年1月,他院で壊疽性膿皮症を疑われプレドニゾロン(PSL)30 mg/日を投与された.PSL 60 mg/日まで増量,パルス療法も施行されたが改善しないため,同年3月31日に当科へ紹介された.初診時,右下腿に手掌大,易出血性の隆起性増殖性潰瘍を認めた.病理組織学的には,真皮から筋層にかけて好中球を主とする炎症細胞が密に浸潤していた.入院後の精査で右下肢深部静脈血栓症が発見された.抗凝固療法を開始すると共に,PSLを60 mg/日継続に加え,シクロスポリン(CyA)3 mg/kg/日を併用したところ,速やかな皮膚症状の改善が認められた.PSLを漸減後,残存する潰瘍については植皮術を施行した.当科において過去5年間に経験した壊疽性膿皮症10例を併せて集計し若干の検討を試みた.

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© 2009 日本皮膚科学会
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