日本皮膚科学会雑誌
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原著
抗MDA5抗体(抗CADM-140抗体)陽性例にみられた一過性の皮膚筋炎症状
葉山 愛弥石黒 直子川島 眞小関 由美山中 寿濱口 儒人藤本 学
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2013 年 123 巻 11 号 p. 2079-2083

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抄録

21歳,女性.前額,両内眼角,両頬,鼻背,手指,上腕,肘頭,膝蓋,大腿に一部に潰瘍,痂皮を伴う不整形の浮腫性紅斑と爪囲紅斑,爪郭部の毛細血管拡張を認めた.大腿の生検像で表皮細胞の変性像,真皮に浮腫と血管・付属器周囲にリンパ球と組織球を主体とした細胞浸潤あり.アルシアンブルー染色で真皮膠原線維間にムチンの沈着を認めた.汎血球減少と肝酵素,フェリチン,KL-6の上昇を認めたが,抗核抗体,各種特異自己抗体は陰性で,全身精査で間質性肺炎,悪性腫瘍は確認できず.CKは正常範囲内であったが,軽度の筋力低下,アルドラーゼの上昇と筋電図,大腿部の筋MRIで筋炎所見を認めた.無治療にて皮疹,筋症状,検査値異常ともに発症8カ月後には自然軽快し,2年後の現在までに皮膚筋炎を思わせる臨床症状の再燃はない.後日,免疫沈降法で抗MDA5抗体(抗CADM-140抗体)の陽性が判明した.

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© 2013 日本皮膚科学会
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