日本皮膚科学会雑誌
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新・皮膚科セミナリウム 母斑症・遺伝性疾患
2.結節性硬化症の現状と新規診断基準
金田 眞理
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2015 年 125 巻 12 号 p. 2267-2276

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抄録
結節性硬化症は,責任遺伝子の同定,検査技術の進歩にともない,最近20年間で病態解明が著明に進んだ疾患である.それに伴い精神神経症状を呈さない成人患者が増加し,生命予後に直結する症状として腎の血管筋脂肪腫や肺のリンパ脈管筋腫症が問題になっている.これらの状況を踏まえて2012年に世界18カ国から約80人の専門家が集められ診断基準の改定がおこなわれた.さらに病態解明に伴い,mTORC1阻害薬剤が新規治療薬として使用可能になり,治療法の選択に新たな問題も生じている.
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© 2015 日本皮膚科学会
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