日本皮膚科学会雑誌
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新・皮膚科セミナリウム アトピー性皮膚炎~今日的外用療法の問題を解く
1.アトピー性皮膚炎における保湿外用薬の効用とステロイド外用薬との併用の意義
中村 晃一郎
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2016 年 126 巻 13 号 p. 2409-2411

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抄録

アトピー性皮膚炎(AD)はおもに乳幼児より発症する再発性の湿疹であり,激しいかゆみを伴う.薬物療法の中心はステロイド外用薬による外用療法であり,急性増悪期に十分なステロイド外用薬を使用することが大切である.また保湿薬の継続的な使用は角層のバリア機能異常を改善し,かゆみを軽減する.またプロアクティブ療法は,急性期にステロイド外用薬を使用し皮疹が軽快した後に,週に2~3回ステロイド外用を維持する療法である.皮疹の再燃を予防でき,皮膚炎の長期間のコントロールが可能となる.ADの治療の基本はステロイド外用薬の特色を理解してしっかり炎症をおさえることであり,また保湿外用薬使用やスキンケア,プロアクティブ療法によって,炎症のない状態の皮膚を長く維持し,症状のない快適な生活を過ごすことがAD治療のゴールとなる.

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