日本皮膚科学会雑誌
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原著
難治性アトピー性皮膚炎の寛解導入期における治療の検討
武岡 伸太郎多田 弥生大西 誉光渡辺 晋一
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キーワード: Atopic dermatitis, mixture, steroid
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2016 年 126 巻 6 号 p. 1109-1117

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抄録

アトピー性皮膚炎の寛解導入期に不適切な強さのステロイド外用薬や混合剤が使用され炎症が十分に抑制されずに慢性化し,高度の苔癬化局面を形成している症例が数多く見受けられる.そこで,2012年~2014年に当科を初診した難治性のアトピー性皮膚炎患者46例に対し,strongest,very strongクラスのステロイド外用薬による加療のみで皮疹が色素沈着となるまでの期間(寛解導入期)の平均を求めた.平均期間は9±4日で,全例寛解に至った.以上より,アトピー性皮膚炎での寛解導入には適切な強さのステロイド外用が最も重要と考える.

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© 2016 日本皮膚科学会
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