2017 年 127 巻 6 号 p. 1339-1344
39歳,女性.右大腿部をイトグモ(Loxosceles rufescens)に咬まれた.受傷後約6時間より局所の疼痛,発熱および全身の紅斑が出現し,受傷後約20時間で“red, white, and blue sign”がみられた.第30病日に長径約10 cmの最大潰瘍になったが,受傷後約4カ月には小潰瘍をのこして瘢痕上皮化した.イトグモは壊死性皮膚病変の原因となり,日本にも生息していることが知られている.自験例は,イトグモの確認と同定ができたイトグモ咬症(loxoscelism)の本邦第1例目である.