2020 年 130 巻 6 号 p. 1431-1437
掌蹠膿疱症はいわゆるcommon diseaseであるにも関わらず,実際の臨床現場では,新しい治療工夫もなければ,病態に関する検討もなかったため「見捨てられた疾患」というイメージが付きまとっていた.2018年12月に世界初・本邦発の掌蹠膿疱症に対する生物学的製剤が承認され,本疾患に対する世界的な注目度が跳ね上がった.我々日本の皮膚科医が,世界に先駆けてこの製剤をどのように使用し育薬していくかを考えていく上でも,改めて本疾患に対する理解を深めることは重要である.