日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
皮膚疾患における尿中ヒスタミンと血清ヒスタミナーゼ活性,およびヒスタミナーゼに関する研究(第1報)
竹内 達
著者情報
ジャーナル 認証あり

1966 年 76 巻 2 号 p. 52-

詳細
抄録

1907年WindausおよびVogtによりhistamine(以下Hと略記す)が発見されて以来,多くの研究によりHはアレルギー性皮膚疾患に重要な役割をなすことが示された.一方,皮膚疾患の原因にアレルギー性因子が重要な発症原因の1つであることは疑いがない.アレルギー性皮膚疾患で血中Hが増加することが報告されているが,尿中Hについては系統的な研究はあまりない.わが教室の阿倍は最近各種皮膚疾患について尿中Hを測定し,それが増加する症例を報告したが,わたくしは引き続き種々皮膚疾患につき尿中Hを測定し,併せて各種皮膚疾患の血清ヒスタミナーゼ活性を測定し尿中Hとの関係を検討した.加えて,ヘキスト社より提供をうけたヒスタミナーゼを用いてその血清ヒスタミナーゼ活性に与える影響について検索した.健康人および各種皮膚疾患患者(主として当敎室外来患者)を研究対象とし,その血清および尿について測定した.

著者関連情報
© 1966 日本皮膚科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top