日本皮膚科学会雑誌
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掌蹠膿疱症と掌蹠膿疱症性骨-関節炎 -HLA抗原について-
川島 真日野 治子園崎 秀吉宮本 光子十字 猛夫
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1981 年 91 巻 14 号 p. 1795-

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抄録

掌蹠膿疱症(以下PPPと略す)88例について, HLAlocusA ,B 抗原の検索を施行した.また ppp 88例を骨一関節症状の有無により2群に区別し,比較検討を加えた.さらに同様の骨一関節症状を有するも PPP の皮疹を認めない6例についても検索した. その結果,PPP と有意に相関する HLA locusA ,B 抗原は認められず, PPP と尋常性乾癬とは免疫遺伝学的に異なる疾患群であると結論した.また骨一関節症状を伴った PPP 患者群においても,有意に相関する HLA 抗原は認められなかった.さらにこの骨-関節症状は HLA-B27 と相関する乾癬性関節炎,ライター症候群にみられる関節炎,強直性脊椎炎とは異なる疾患であることを確認した.

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© 1981 日本皮膚科学会
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