炎症症状をともない,自然消槌する青年性扁平犯贅 (lvPJ) を,組織培養法を用いて解析を行なった. IVPJ 由来の表皮細胞には培養初期よりリンパ球,マクロファージの付着する傾向があり,5~6日目にピークを示した,この時期の表皮細胞には変性,細胞間の拡大,裂隙形成がおこり,生体内での変化と一致していた.また,同一患者より得た lVPJ と正常表皮を培養し,1週間後,末梢血リンパ球を添加した実験では, IVPJ 由来の表皮細胞にのみリンパ球が強い親和性を示したこと,lvPJ の T-リンパ球を抗T 血清,補体によって除去した実験では,しばらく正常表皮と同様の増殖がみられたことから,われわれはこの現象には細胞性免疫が重要な役割りをはたしていると考えた.