日本皮膚科学会雑誌
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抗ヒトメラノーマモノクローナル抗体によるタラノーマの免疫組織学的検討
影下 登志郎城野 昌義小野 友道荒尾 龍喜今井 浩三
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1983 年 93 巻 5 号 p. 537-

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抄録

ヒトタラノーマに対するモノクローナル抗体 225.28S を用いメラノーマ,母斑細胞母斑, meningioma 等について免疫組織学的に検討した.ヒトタラノーマの原発巣および転移巣では10例中全例に腫瘍細胞に一致した陽性所見が得られた.一方表皮メラノサイト,メラノファージ,母斑細胞母斑やメラノーマ以外の皮膚悪性腫瘍・中枢神経系腫瘍16例ではすべて陰性を呈したが Schwannoma 1例に陽性所見が得られた.以上本研究に使用したモノクローナル抗体はヒトメラノーマ細胞に特異性が高く本抗体を用いて免疫組織学的にメラノーマの診断が可能であると考えられた.

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© 1983 日本皮膚科学会
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