日本皮膚科学会雑誌
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肺CTによる汎発性常鞏皮症肺病変の観察
山崎 雙次馬場 安紀子柳瀬 信一野田 れい子古谷 達孝
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1984 年 94 巻 3 号 p. 195-

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抄録

PSSの肺線維症を検索するため本症14例に肺CTを施行し,12例に肺線維症とみなされる所見を得た.ほぼ同時的に行った胸部X-Pによる検索では14例中9例,肺機能検索では13例中6例に異常所見を認めた.肺CTによるPSS肺線維症所見は3型に分類された.即ち最も重症型とみなされるものは嚢腫状陰影,最も軽症型は細網状陰影,その中間型は蜂窩状陰影を呈した.上記12例中嚢腫状陰影は9例に,蜂窩状陰影は2例に,細網状陰影は1例に認められた.最も軽症型である細網状陰影は下肺野下部背側の胸膜近くに初発する所見を得た.

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© 1984 日本皮膚科学会
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