1984 年 94 巻 9 号 p. 1039-
血管腫の多くの例では,臨床的に診断をつけることがさほど困難ではない.私たちは,組織学的に皮下と,真皮および皮下に存在するlobular capillaryhemangiomaの像を呈し,非典型的ではあるが本邦のいわゆるangioblastoma(中川)に近似した血管腫で,欧米のCooperらのintradermal and subcutaneous granuloma pyogenicum,または,Pasykらのcellular hemangiomaとも考えられる,診断の困難であった2症例を報告し,これらの疾患の概念,関連性について論じた.