日本皮膚科学会雑誌
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Carrageenanがマウスのoxazolone接触皮膚炎へ及ぼす影響
四本 秀昭田代 正昭
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1985 年 95 巻 11 号 p. 1187-

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抄録

顆粒状抗原に対する免疫応答はマクロファージのレベルで抗原が処理され,抗原量の調節が行なわれ反応の大きさが決定されていることが明らかにされている.我々は経皮的oxazoloneの投与によるマウス接触皮膚炎の感作にマクロファージがどのように関与するか検討する目的で,carrageenanを投与し接触皮膚炎反応への影響を調査した.AKRマウスへoxazoleneを3μgから3mgまで投与したところ,30μg投与群より接触皮膚炎が感作され,抗原を増量するにつれて反応の大きさは増大した.Oxazolone感作1日前にcarrageenanを投与するとoxazolone 30μgで十分大きな接触皮膚炎が感作でき,oxazolone 3mgの投与ではむしろ反応の抑制がみられた.Carrageenan投与マウスにおいてCon Aに対するリンパ球幼若化反応は対照群と差が認められなかつたが,腹腔滲出細胞のLatex粒子貪食能はcarrageenan投与群で低下していた.以上から,マウス接触皮膚炎反応の調節にマクロファージが関与していることが強く示唆された.即ち,接触皮膚炎の感作の段階で抗原は抗原提示細胞により捕捉されT細胞へ提示されるが,マクロファージによる抗原の捕捉量の影響をうけることが考えられ,又,マクロファージ自らも免疫応答を負の方向へ伝達する可能性が考えられた.

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© 1985 日本皮膚科学会
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