日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
いわゆる皮膚混合腫瘍における免疫組織化学的ならびに超微形態学的検討
徳橋 至
著者情報
ジャーナル 認証あり

1986 年 96 巻 11 号 p. 1095-

詳細
抄録

いわゆる皮膚混合腫瘍13症例について酵素抗体法を用いて腫瘍構成細胞の性状を検討した.3症例について電顕的検索も行なった.S-100蛋白,keratin,myosin,carcinoembryonic antigen(CEA)secretory component(SC)に対する各抗体を検索に使用した.(1)腫瘍を構成する一部の細胞はS-100蛋白,keratin,myosinに陽性で筋上皮細胞様性格を有すると考えられた.(2)腺管部ではCEA,SCも陽性であり,エックリン汗管および分泌部への分化を認めた.(3)間質部においてもS-100蛋白,keratinおよびmyosin陽性細胞が間質内に孤立性に存在し,腫瘍細胞であることが電顕的に確認された.

著者関連情報
© 1986 日本皮膚科学会
次の記事
feedback
Top