日本皮膚科学会雑誌
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ヒト皮膚中のSuperoxide dismutaseに関する研究 第5報 老化との関係について
杉浦 功人深谷 嘉英福島 英治足立 哲夫平野 和行
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1987 年 97 巻 11 号 p. 1217-

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抄録

著者らは,ヒトCu,Zn-SODとMn-SODのエンザイムイムノアッセイを確立し,その有用性を明らかにするとともに,本法を用い正常者および疾患における挙動について検討し,すでに報告した.今回は,例数を増し,露光部と非露光部全層皮膚中の両SODとMDA含量を年代別に分けて検討を加えた.その結果,Cu,Zn-SOD,Total-SOD含量は,30~39歳でピークを示し,その後加歳にともない漸減した.Mn-SOD含量は,20~29歳で最低値を示し,その後漸増するが,50~59歳で低下した.MDA含量は,SOD含量が低下する50~59歳で上昇した.以上より,SOD含量が老化に関係している可能性が示唆された.

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© 1987 日本皮膚科学会
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