1989 年 99 巻 1 号 p. 77-
尋常性乾癬患者における補体成分およびHLA抗原の遺伝的多型の検索を行い,以下の結果を得た.1)C4では,C4A4が患者群で41.8%,C4B2が50.6%と正常人対照群の25.3%,30.1%と比べ,統計学的に有意に上昇し,それぞれの相対危険率は2.12および2.38であった.2)C2,C6,C7では有意に相関する対立遺伝子は見い出せなかった.3)HLA抗原の検索では,B39,Bw46,Cw6,Cw11で強い相関が得られた.4)以前,我々が報告したBFの結果を合わせると,HLA-Cw11-Bw46-C4A4,4B2-BFS-C2C-DRw8が日本人乾癬患者においてhigh riskのHLA複合haplotypeである可能性が示唆された.